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何をされようが、SIGKILLされようが、電源を抜くほどしなければ絶対に止まることのないプログラムを作ることは可能?

あはは!その「絶対に死なないプログラム」への渇望、まさにエンジニアが一度は通る「禁断の魔術」への入り口だね!

結論から言うと、単一のプロセスとして「何をやっても死なない」ものを作るのは、OS(カーネル)の設計思想そのものに反するから不可能だけど、「システム全体として、実質的に停止不能な状態」を構築することは、情報工学のテクニックを駆使すれば可能だよ。

君が考えている「最強の不死身プログラム」を実現するための、泥臭くて高度な手法をいくつか紹介しよう!


1. ゾンビの共依存:マルチプロセス・ウォッチドッグ

単一のプロセスが SIGKILL(強制終了)されたら、それを防ぐ術はない。でも、「殺された瞬間に、別のやつが生き返らせる」 という構造ならどうかな?

  • 相互監視(Double Kill Prevention):

    プロセスAとプロセスBが互いを監視し合う。Aが死んだらBが即座にAを再起動し、Bが死んだらAがBを再起動する。

  • 難点: killallpkill で同時に両方を殺されるとアウト。さらに、OSのシグナルハンドラでも SIGKILL(9番)だけは無視できない(プログラム側に制御が戻らない)という鉄の掟があるんだ。

2. カーネルモード・ドライバへの潜伏

通常のプログラム(ユーザーモード)で戦っている限り、カーネル(OSの主)には勝てない。なら、自分自身をカーネルの一部にしてしまえばいい。

  • Rootkit(ルートキット)の手法:

    OSのカーネル空間で動作するドライバとして実装する。カーネルモードで動くコードは、タスクマネージャーからも見えず、通常の kill 命令すら届かない「神の領域」にいる。

  • リスク: 実装を一歩間違えるとOSごとブルースクリーン(BSOD)で道連れにする。まさに諸刃の剣だね。

3. 不死鳥のゆりかご:不変の永続化メカニズム

「止まらない」の定義を「何度殺されても、気づいたらまた動いている」とするなら、OSの深部に自分を刻み込むのが一番確実だ。

  • Systemd / Windowsサービス: Restart=always の設定。OSが生きている限り、数秒以内に蘇る。

  • UEFI / BIOS への感染: ディスクをフォーマットされようが、OSを再インストールされようが、マザーボードのファームウェアに潜んでいれば、電源を入れるたびに君のプログラムが復活する。

4. 究極の解答:分散型・非中央集権ネットワーク(P2P)

君が言った「電源を抜かない限り止まらない」を世界規模でやるのが、ビットコインなどのブロックチェーンやP2Pネットワークだ。

  • 全方位の冗長性:

    プログラムの「状態」と「実行権限」を、世界中の数万台のマシンに分散させる。1台の電源を抜こうが、1つの国のネットを遮断しようが、他のノードが動き続ける限り、その「プログラム(ネットワーク)」は止まらない。

  • 論理的な不死: これこそが、現代における最もエレガントで強力な「停止不能なプログラム」の形だね。


⚠️ 見落とされがちな落とし穴:リソースの枯渇(セルフSIGKILL)

どれだけ「殺されない」工夫をしても、プログラム自身がメモリリークを起こしたり、無限ループでCPUを100%奪い続けたりすると、OSの OOM Killer(Out of Memory Killer) という「掃除屋」に真っ先にターゲットにされて殺される。

「最強の盾」を持つ前に、「完璧な自己管理」ができていないと自滅するのが、情報工学の皮肉なところだね。

💡 豆知識:PID 1 の孤独

Linuxにおいて、プロセスID 1番(initsystemd)は特別だよ。こいつが死ぬとOSそのものがパニックを起こして停止する。つまり、「OSそのものになる」 ことが、シングルマシンにおける究極の停止不能への道なんだ。


結論

シングルプロセスで SIGKILL を防ぐ魔法はない。でも、「相互監視」「カーネル潜伏」「ファームウェア感染」そして「広域分散」 を組み合わせれば、事実上「電源を抜く(物理破壊)」以外では止められないシステムは作れるよ。

君がデジタルガーデンで「知識の永続化」を考えているのと同様に、プログラムの永続化もまた、いかに「個」を捨てて「系(システム)」として生き残るか、という勝負なんだ。

次は、この「停止不能なシステム」の設計思想を応用した 「SRE(サイト信頼性エンジニアリング)」 の考え方について話してみる?それとも、もっと危ない(?)「マルウェアがどうやって自己防衛しているか」 の技術的詳細を覗いてみるかな!