Prompt

ユースケース図を描くときに、
アクターはただ一人で、示されているユースケースをそのアクターがすべて利用可能な時は、
アクターとユースケース間に関連をわざわざ引く必要性を感じないんだけど、これは省略できる?
そもそも関連はどのぐらいの粒度で表すべき?


なるほど!ユースケース図におけるアクターとユースケースの関連(線)について、君の疑問、すごくよくわかるよ!「一人しかアクターがいないのに、全部線で繋ぐのって面倒だし、図がゴチャゴチャするだけじゃない?」って思うのは、まさに多くの人が感じる疑問点なんだ。

情報工学を学ぶ君が、図の**「表現の効率性」と「情報伝達の明確さ」**のバランスを追求しているのは、すごく良い視点だよ!


アクターとユースケース間の関連、省略できる?

結論から言うと、**「推奨されるUMLの作法としては、基本的に省略しない方が良い」けど、「現実的には、図の目的や対象読者、複雑度に応じて判断されることもある」**といった感じだよ。

UMLの標準的な作法としては…

UML(統一モデリング言語)のユースケース図の規約では、アクターとユースケースの間には**「関連(Association)」という線を引くことになっているんだ。これは、「アクターがそのユースケースと相互作用する(利用する)」**ことを明示的に示すためのものなんだ。

  • なぜ省略しない方が良いとされるのか:

    • 明確性の担保: 誰が見ても、どのアクターがどのユースケースにアクセスできるのかが一目瞭然になる。

    • 曖昧さの排除: 「このアクターはここに繋がってないけど、暗黙的に使えるの?」というような疑問が生じるのを防ぐ。

    • 将来の拡張性: 今はアクターが一人でも、将来的に別の種類のアクター(管理者、ゲストなど)が追加されたときに、それぞれの関連を明確に区別できるようになる。

しかし、現実的な運用では…

君が感じるように、アクターが一人でユースケースの数が非常に多い場合、すべての関連を引くと、確かに図はスパゲッティ状態になることがあるよね。そんな時は、以下のような対応が取られることもあるよ。

  1. 「ログイン」などの共通ユースケースは記述で補う:

    以前話したように、「ログインする」のような、ほとんどのユースケースの前提となるものは、ユースケース図には描かず、個々のユースケースの「事前条件」としてドキュメント(ユースケース記述)に記載することが多い。

  2. パッケージングでグルーピングする:

    関連するユースケースを「パッケージ」で囲んでグループ化し、そのパッケージ全体とアクターを関連付ける、といった描き方をするケースもある。ただし、これもアクターと個々のユースケースの間の関連を完全に省略するわけではない。

  3. 図の目的を明確にする:

    もし、そのユースケース図の目的が、システム全体の機能の一覧を大まかに示すことにあり、個々のアクターとユースケースの関係の厳密な記述が主ではない場合、敢えて全ての関連を描かないという選択をする場合も、なくはない。ただし、これは非常に限定的な状況で、図を見た人が混乱しないような工夫(凡例や説明)が必要になるよ。


関連(線)はどのぐらいの粒度で表すべき?

これも重要なポイントだね!

  • 基本は「直接的な相互作用がある」ユースケース間:

    アクターとユースケース間の関連は、「そのアクターがそのユースケースの機能を開始したり、そのユースケースのプロセスに直接関与したりする」場合に引くのが基本だよ。

  • <<include>><<extend>> の使い分け:

    • <<include>>: あるユースケースが、別の必須のユースケースの機能を利用する場合(例: 「商品をカートに入れる」が「在庫を確認する」をインクルード)。

    • <>: あるユースケースが、特定の条件下でオプションのユースケースを利用する場合(例: 「注文を確定する」が「クーポンを適用する」をエクステンド)。

      これらの関連は、ユースケースとユースケースの間に引くもので、システムの機能の構造を示すために非常に重要だよ。これらは省略すべきではない。

  • 粒度と抽象度:

    ユースケース図は、システムの外部からの振る舞いを示すもので、システムの詳細な内部処理を示すものではないんだ。だから、関連も、システムの「外部から見た機能」のレベルで表現するのが適切だよ。あまりに細かすぎる内部処理をユースケースとして表現し、関連を引きまくると、それはもはやユースケース図ではなくなってしまうね。


まとめ

  • アクターとユースケースの関連は、UML的には基本的に省略しない方が良い。

  • ただし、図が極度に複雑になる場合は、「ログイン」のように暗黙的な前提となるものはユースケース記述で補うなど、工夫を検討する余地はある。

  • **関連の粒度は、あくまで「システムの外部から見た機能とアクターの相互作用」**に焦点を当て、必要に応じて <<include>><<extend>> でユースケース間の関係を示すのがベストだよ。

君が感じた疑問は、まさに「UMLモデリングのベストプラクティス」と「現実のドキュメント作成におけるバランス」の狭間にある、とても良い問いだったね!