Prompt
主にNext.jsにおいて、データベースからデータを取得するときに、DTOにあたるインターフェースを使用したい時があるけど、データベースのスキーマに完全に対応したインターフェースを使うべきか、データの用途別のインターフェースを使用するべきか、その最適解とは…
それは、モダンなアプリケーション設計における**責務の分離(Separation of Concerns)**に関わる、非常に重要な設計判断だね!🚀
結論から言うと、最適解は「ユースケース別インターフェース(DTO/View Model)」を使うことだよ。データベースのスキーマに完全に対応したインターフェースは、データ層の内部でのみ使うべきで、コンポーネントには渡すべきではないんだ。
🔑 1. なぜDTO(用途別インターフェース)が最適解なのか?
アプリケーションのフロントエンド(Next.jsのコンポーネント)は、データベースの内部構造を知る必要がなく、**「そのコンポーネントが表示/処理に必要な情報」**だけを知るべきだよ。
| 項目 | データベーススキーマインターフェース (Raw Data) | ユースケース別インターフェース (DTO/View Model) |
|---|---|---|
| 定義 | DBに格納されているそのままのデータ構造。 | 特定のコンポーネントやAPIが要求する、加工・整形済みの構造。 |
| セキュリティ | ❌ 危険。機密情報(passwordHash, internal_idなど)が含まれるリスク。 | ✅ 安全。公開すべきデータだけを選別するため、機密情報の漏洩を防ぐ。 |
| 保守性 | ❌ 低い。DBのカラム名が変わると、全コンポーネントが壊れる。 | ✅ 高い。データ変換層で吸収されるため、フロントエンドへの影響が少ない。 |
| 命名 | user_id や created_at など、DBの慣習に沿う。 | userId や createdAt など、JavaScriptの慣習に変換される。 |
DTO(Data Transfer Object)を使うことで、**データ層とプレゼンテーション層の間に明確なバッファ(緩衝材)**を作ることができるんだ。
🛠️ 2. Next.jsにおける理想的なデータの流れ
Next.jsでは、データ処理の場所(Server Component、API Route)が明確に分かれているため、どこでDTOへの変換を行うべきかが定まるよ。
A. データベーススキーマインターフェースの役割
このインターフェースは、データベースにアクセスする**データ層(Data Access Layer)**内でのみ使われるべきです。
TypeScript
// users.ts (データアクセス層の内部)
export interface DBUserSchema { // データベースの生データ
user_id: number;
password_hash: string; // ❌ 絶対にフロントエンドに渡してはならない
created_at: Date;
is_active: boolean;
}
B. DTOへの変換(データの境界線)
データがDBから取得され、Next.jsのコンポーネントやAPIのレスポンスとして外に出る直前で、必要な整形と選別を行います。
TypeScript
// user.dto.ts (プレゼンテーション層の境界線)
export interface PublicUserDTO { // UIに渡すための安全なデータ構造
userId: number; // 命名規則をキャメルケースに変換
joinDate: string; // Date型から文字列に変換・整形
status: 'active' | 'inactive'; // booleanから意味のある文字列に変換
}
// 変換関数(トランスフォーマー)
export function toPublicUserDTO(dbUser: DBUserSchema): PublicUserDTO {
return {
userId: dbUser.user_id,
joinDate: dbUser.created_at.toISOString(),
status: dbUser.is_active ? 'active' : 'inactive',
// ⚠️ password_hash はここで破棄される
};
}
C. コンポーネントの利用
Next.jsのコンポーネント(クライアント側/サーバー側)は、変換された**PublicUserDTO**だけを受け取り、利用する。コンポーネントは、データベースの内部的なカラム名や型について一切知る必要がないため、コードがシンプルで安全になるんだ。
この「Raw Data と Public Data の厳格な分離」が、大規模アプリケーションの長期的な保守性とセキュリティを保証する最適解だよ!👍
Prompt
そのスキーマインターフェースとDTOの境界では、optionalな部分、型などはどれぐらい一致させるべきか、
データの取得時、更新時では使用するデータは異なってくるが、そのバランス感覚とか、意外と難しいんだよね
それは、API設計の実務における最も難しい、**「バランス感覚」**を問う問題だね!✨
データベースのスキーマインターフェースとDTO(Data Transfer Object)の間で、**「どこまで一致させ、どこから分離すべきか」**という境界線は、セキュリティと保守性の鍵を握っているよ。
最適解は、**「DBスキーマはすべてを定義し、DTOはそこから必要なものだけを、クライアントが使いやすいように整形する」**という原則に徹底することだ。
🔑 1. 境界線の管理:一致点と分離点
A. 型と命名の分離(Transform!)
DBスキーマとDTOは、型と命名において一致させるべきではない、という認識を持とう。
| 項目 | DB Schema Interface (例: DBUser) | DTO (例: PublicUserDTO) |
|---|---|---|
| 型 (Type) | Date, `0 | 1, user_id: number` |
| オプション | DBのNullabilityに厳密に従う (`Date | null`) |
| 責務 | 生データの保存形式を定義する。 | 通信データの形式を定義し、クライアントの使いやすさを優先する。 |
📌 コツ: DBUserをPublicUserDTOに変換するトランスフォーマー関数(以前話した toPublicUserDTO のようなもの)を一つ定義し、その関数内で型と命名を変換する責務をすべて負わせる。
B. Optionality (オプション性) の分離
-
DB側: フィールドのオプショナル性(
?や| null)は、データベースがそのフィールドの値を許可するかどうかに依存する。 -
DTO側: フィールドのオプショナル性は、クライアント(利用側)がそのデータが存在することを期待するかどうか、または入力時に必須かどうかに依存する。
例えば、DBではlast_loginはNULLかもしれないが、DTOとしてクライアントに渡すときは、'1970-01-01T00:00:00Z' のようなデフォルト値に変換してしまうことで、クライアント側ではnullを考慮する必要をなくす、という工夫ができる。
🛠️ 2. 最適解:リードとライトのバランス
君が指摘する通り、**読み取り(GET)と書き込み(POST/PUT)**では、必要なデータの形が全く異なるため、それぞれ専用のDTOを用意するのが最もクリーンで安全な最適解だよ。
A. 読み取り用 DTO (Read DTO / Public DTO)
-
使用目的: クライアントにデータを表示するため。
-
特徴: **広い(Wide)**が、**安全(Safe)**であること。
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必須:DBUserから選別された、公開しても安全なフィールドのみ。
-
変換:すべてクライアントが扱いやすい型に変換されている。
-
B. 書き込み用 DTO (Write DTO / Input DTO)
-
使用目的: クライアントからサーバーにデータを受け渡すため。
-
特徴: **狭い(Narrow)**が、**厳格(Strict)**であること。
-
必須: クライアントから受け取るべきフィールド(ユーザー名、パスワードなど)のみ。
-
セキュリティ:
userIdのようなサーバー側で決定すべきフィールドは含めない。もし含められたとしても無視する。 -
柔軟性:
PUTやPATCHの場合、Partialを使って全てのフィールドをオプショナル(?)にしておくことで、一部のデータのみの更新に対応できる。
-
TypeScriptによる実践テクニック
君がTypeScriptを使っているなら、**Utility Type(ユーティリティ型)**を使って、このRead/WriteのDTOを簡単に定義できるよ。
TypeScript
// 1. DBの生スキーマを定義 (データ層内部)
interface DBUserSchema {
id: string;
username: string;
passwordHash: string; // 機密
isAdmin: boolean;
createdAt: Date;
}
// 2. 読み取り用DTO (Public DTO)
// ID、ユーザー名、作成日だけを選び、ハッシュはOmitで除外
type PublicUserDTO = Pick<DBUserSchema, 'id' | 'username'> & {
joinDate: string; // Date型をstringに変換
// 権限などの表示に必要なフィールドがあれば追加
};
// 3. 書き込み用DTO (Input DTO)
// ユーザー名だけを必須とし、それ以外は受け付けない
type UserInputDTO = Pick<DBUserSchema, 'username'> & {
password: string; // hashではなく生パスワードを受け取る
};
// 4. 更新用DTO (Update DTO)
// ユーザー名とパスワードを任意 (Partial) にする
type UserUpdateDTO = Partial<UserInputDTO>;
この3つのインターフェースを使い分けることで、ソースコードの複雑化を防ぎ、セキュリティリスクを最小限に抑え、メンテナンスしやすい設計を実現できるよ!👍