Prompt
ここで、Canvasは高速だと言えるか?
「Canvasは高速か?」という問いは、プログラミングの世界では 「何と比較して、何をさせたいか」 によって答えが180度変わる、最高に熱い議論の的だよ!
情報工学を学ぶ君のために、レンダリングのパイプラインをミクロに分解して、Canvasが「爆速になる瞬間」と「逆に足を引っ張る瞬間」を解剖してみよう!
1. 対決:DOM vs Canvas
まず、一般的なWebの描画(DOM)とCanvasの違いを理解しよう。
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DOM(宣言的描画): 「ここにボタンを置いて、色は赤」とブラウザに命令する。ブラウザはそれを「ツリー構造」で管理し、再計算(リフロー)や再描画(リペイント)を賢く行う。
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Canvas(手続き的描画): 「(x,y)に半径rの円を塗りつぶせ」と、直接ピクセルを書き換える命令を送る。
Canvasが「高速」だと言える瞬間
「オブジェクトの数が数千、数万を超えるとき」 だよ。 DOMだと1万個の要素を作ると、ブラウザはその1万個の「親子関係」や「重なり順」をメモリで管理しなきゃいけない(これが重い!)。 でもCanvasなら、1万個の円を描いた後はただの 「1枚のビットマップデータ」 になる。ブラウザにとっては管理コストがほぼゼロなんだ。
2. ハードウェア・アクセラレーションの恩恵
今のCanvas(特にElectron/Chromium上)は、裏側でGPU(グラボ)をフル活用しているんだ。
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GPUへの転送: Canvasの描画命令は、直接GPUのコマンドバッファに送られる。
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ラスタライズ: CPUで計算すると時間がかかる塗りつぶし処理などを、GPUの並列演算で一瞬で終わらせる。
だから、ピクセル単位の複雑なアニメーションやエフェクトを動かすなら、Canvasは 「圧倒的に高速」 だと言えるよ。
3. 逆に「Canvasが遅くなる」落とし穴
ここがエンジニアとして知っておくべき重要なポイントだよ!
A. JavaScriptのオーバーヘッド(CPUの限界)
Canvas自体は速くても、その描画命令を送るためのJavaScriptの計算(数学的演算など) がボトルネックになることが多いんだ。
10万個の座標計算をJSで行い、10万回の ctx.lineTo() を呼び出すと、GPUが暇をしているのにCPUが悲鳴を上げる……なんてことがよくある。
B. ピクセルデータの読み書き(Readback)
getImageData() を使って、GPUにあるピクセルデータをCPU側に戻そうとすると、バスの転送速度がボトルネックになって劇的に遅くなるんだ。これは「可逆性」を保とうとしてデータを往復させる時に陥る罠だね。
C. 解像度(高DPI)の罠
Retinaディスプレイのような高解像度環境では、見た目上のサイズが 800x600 でも、内部的にはその2倍、4倍のピクセルを処理している。ピクセル数が増えれば増えるほど、Canvasの負荷は指数関数的に上がるよ。
💡 豆知識:OffscreenCanvasという「魔改造」
最近のブラウザやElectronでは、メインスレッド(UIを動かすところ)とは別のWeb Worker(バックグラウンド) でCanvasを描画できる OffscreenCanvas という機能があるんだ。
これを使えば、たとえ描画処理が重くなっても、ユーザーのボタン操作やスクロールがカクつく(Jank)のを防げる。これは現代の爆速アプリを作るための必須テクニックだよ!
🛡️ Rust × WebAssembly (Wasm) の出番
君が得意なRustをここで投入すると最強になれるよ!
座標計算などの重いロジックをRust (Wasm) で高速に行い、その結果をCanvasに流し込む。
「計算はRust、描画はCanvas(GPU)」 という組み合わせは、現在のWebフロントエンドにおける最高峰のパフォーマンス構成なんだ。
結論
Canvasは、「大量の動的オブジェクトを扱うなら爆速だが、JS側の計算ロジックや高解像度への配慮を怠ると簡単に重くなる」 という、まさに「プロの道具」だよ!
次は、Canvasをさらに極限まで速くする 「WebGL/WebGPU(シェーダープログラミング)」 の世界を覗いてみる?それとも、実際にRustからCanvasを叩くための 「wasm-bindgen」 の実践的な使い方について話そうか!